貸金業務取扱主任者 合格体験記

貸金業務取扱主任者 貸金業務取扱主任者

貸金業務取扱主任者とは?

貸金業務取扱主任者制度は、平成15年8月の改正貸金業法で創設された新しい制度。
それに伴い、国家資格の貸金業務取扱主任者の資格試験制度が始まりました。

貸金業者は、営業所等ごとに貸金業の業務に従事する者50人に対して1人以上の貸金業務主任者を置かないといけないことになっています。

宅建主任者制度と良く似ていて、
 ・常時勤務する者・専任であること、
 ・従業員に対して助言・始動もすること
などなど。

消費者金融やフラット35を取り扱うモーゲージバングなどでは欠かせない人なんですね~。

ちなみに、宅地建物取引主任者は試験に合格しただけではダメで、講習を受けて、内閣総理大臣の登録を受ける必要があります。

貸金業務取扱主任者 試験概要

貸金業務取扱主任者試験は、現在年に1回
だいたい11月の第3日曜日に実施されて、合格発表は年明け1月10日前後です。

出題方法等は、宅地建物取引主任者と良く似ています。

・試験問題数 50問
・出題形式   4肢択一方式
・試験時間   2時間(13時00分~15時00分)
・マークシート方式

・受験手数料 8,500円(非課税)

合格基準点は、毎年総合的に判断されるため、コロコロ変わります。
参考にならない第1回~第4回までは
合格基準点が 50問中 30~33問 で、 合格率は、約70~60%でした。

しかし、合格者がある程度増えてきた第5回目からは、合格者を絞り始め、難易度もグンとUPです。
第5回~第7回までは
合格基準点が 50問中 27~30問 で、 合格率は、約32~25%でした。

解ける人が少ない難しい問題が増えた一方、
だれでも解ける簡単な問題を1問でも落とすと、合格が遠のく試験です・・・。

貸金業務取扱主任者 出題範囲

貸金業務取扱主任者試験は大きく4つに分かれてます。
 ※(内)は出題数の目安

・1 貸金業法および関係法令 (22~28問)
・2 貸付けに関する法令と実務 (14~18問)
・3 資金需要者等の保護 (4~6問)
・4 財務および会計 (2~4問)

1が最も重要な貸金業法からの出題です。
これに関しては、他のどの試験とも被らないので、しっかり勉強する必要がありますね。

2は時効とか連帯債務など民法に関すること、また民事訴訟法・破産法などが出題です。
宅建試験と少し被りますが、苦手な人は多いかと。

3は個人情報保護など、4は財務諸表など
一番取り組みやすそうですが、試験は捻ってきますので、軽く見てると痛い目に遭いそうです。

FP資格との重複はかなり限定的ですので、気合いを入れて学習しましょう。

貸金業務取引主任者試験は30点取ると、合格ラインに入ってくるので、
1はしっかり、2、3、4で点数上乗せしていくという方法で頑張りましょう!

実際に利用した参考書・問題集

貸金業務取扱主任者資格試験の参考書や問題集は、何冊か出ています。

こういう資格試験で大切なことは、参考書を複数持って渡り歩かないこと。一冊に絞って繰り返し、目を通し理解することが重要です。

これから試験合格まで長いお付き合いが始まる「参考書選び」には手を抜いてはいけません。
そんな中、管理人が本屋で3時間悩んだ末に選んだ一冊をご紹介します。

<参考書>
  第3版 貸金業務取扱主任者合格教本

この参考書は、文字も大きく、色も付いていて、図・表も上手に使って理解を早めてくれます。
これ一冊で十分です。

また、貸金業務取扱主任者は過去問を解いていくのも本試験対策として使えますが、試験導入当初の過去問題(第1回~第4回)は合格率70%のボーナス問題なので、今の試験の難易度には対応できないかも。

第5回~ と 市販の問題集で、乗り切りましょう!

<過去問>
  貸金業務取扱主任者資格試験問題 (日本貸金業協会)

  貸金業務取扱主任者 過去問題集 2014年度

貸金業務取扱主任者 受験体験記

貸金業務取扱主任者 受験のきっかけ

その昔、試験監督の副業をしていたときの話。
実は、担当した試験の中に「貸金業務取扱主任者」がありました。

その当時はFPを始めたばかりで、生命保険と投資信託とCF表でいっぱいいっぱい。

貸金業務=消費者金融=怖い。
と、思い込んでいて、受験者も少し怖い人ばかりかも・・・とひどい誤解をしておりました。m(_ _)m
(実際に受験された方々は普通の社会人ばかりです)

そんなイメージの悪かった試験にまさか自分が受験することになろうとは。
人生って分かりませんね~。

さて、貸金業務取扱主任者受験のきっかけはズバリ!
 1.モーゲージバンクとしてフラット35取扱い
と、めちゃくちゃFP業務直結なわけで、

 主任者になれる ⇒ 業務開始
 主任者になれない ⇒ 業務できない

しかも、試験は年に1回限り。 直近の受験での合格が必須という状況でした。

貸金業務取扱主任者 独学勉強法

結論から書きますと、
 貸金業務主任者試験は独学で合格しました。
 本気で勉強したのは9月~11月中旬試験日までの、2ヶ月半です。

ただし、合格はギリギリ。 勉強期間の2ヶ月半は死に物狂いです。

1月上旬


 フラット35の取扱を目指して試験を受けることが決まったのは受験年の1月。
 試験まで11カ月もあると、長すぎて持久力のない管理人にはきついです。

 結果、参考書は買いましたが、時間とやる気があるときだけ、読んでいくという感じで、

 第3版 貸金業務取扱主任者合格教本 (利用参考書)
 だらだらと進んでしまいました。

 だた、一通り目は通したので、出題範囲の全体像は理解出来ました。

9月上旬


 さすがにやばいと思ったのと、2ヶ月間なら持ちこたえられるということで、スイッチオンに。
 毎日、仕事が終わった18時からサンマルクカフェに行って閉店近くまで勉強
 というルーティンワークを続けました。遊びも中断です。
  ※ここでは勉強する場所を決めちゃうのがポイントです。店選びに時間を掛けないこと!

 <決めごと>
 ・毎日5節進ませること。
 ・まず最初に、昨日のやった5節分の練習問題を解くこと。

10月上旬


 10月からは、毎日5節進ませるのと並行して参考書の演習問題に取り組み始めました。
 参考書の読み込みと、簡単な練習問題だけでは、問題を解く力が付いていません。

 間違った問題には必ず×マークを付けて、
 出来る問題はスルーして時間節約、×マークが付いている問題は繰り返しやっていきます。

10月中旬


 仕事が休みで、長い時間使える日には過去問に取り組んで行きました。
 2時間集中して50問解くというのは難しく、1日=1回分しかさすがにできません。

 間違った問題は参考書にもどって理解するまでしつこく読み込みます。

 過去問の自己採点でも、だいたい30点取れるか取れないか。
 合格ラインぎりぎりの知識量ですから、残り1カ月の勉強の仕方が大切になります。

11月~試験前日まで


 今回は点数を引き上げるために、
 正解できる分野は放置して、正解出来ない分野に時間をつぎ込むことにしました。
 
 今の段階で正解できる分野は、しっかり理解し定着している証拠。
 試験日までの半月間という短期間で理解が失われることはまずないでしょう。
 それよりも、少しの理解で点数を上げれる可能性がある未修得分野へ時間を割いた方が効果的と、
 試験合格には戦略も大切です。

試験当日


 2ヶ月間という時間は、難しい貸金業務取扱主任者試験の勉強には短かったようです。

 今まで一度も携わったことのない民事手続法分野などは、
 理解不十分のまま試験に突入することになってしまいました。

 でも、試験は合格すれば良いのであって、高得点取る必要はありません。
 過去問で、出題の癖やひっかけポイントはある程度掴んだので頑張るしかないですね~。

試験当日と自己採点結果

さて試験当日です。

試験会場は横浜市にある某大学。
試験時間は13時~15時ですが、12時半までに集合のことと受験票には書いてあります。

その他スケジュールとしては
受験上の注意事項の説明が12時40分~
退室可能時間は 14時00分~14時50分  となっていました。

試験問題は、1ページに1問で50ページ。
設問・解答文も長い(しかも4択)ので、ほんと疲れます。 

ただ親切なのは、
・出題順序が出題範囲の1⇒2⇒3⇒4と決まっているのと、
・ここから出題範囲2が始まりますよ~と問題用紙に宣言してくれてること。

<参考>
・1 貸金業法および関係法令 (22~28問)
・2 貸付けに関する法令と実務 (14~18問)
・3 資金需要者等の保護 (4~6問)
・4 財務および会計 (2~4問)

たとえば2の民法等は解くのに時間がかかるので、
1⇒3⇒4⇒2と解いていくとか戦略実行はやりやすい試験だと思います。

今回、管理人は1⇒2⇒3⇒4とオーソドックスに解いてみました。
3,4を早めに解いても良かったのですが、過去問で3,4も意外と難しいことが分かったので早めに解く必要性を感じなかったからです。

しかし、まったく時間が足りない試験で、
1⇒28問を過ぎた時点で1:10分ほど使ってしまい、苦手だった2.貸付けに関する法令は時間が無いのも手伝って、30~42問の間が自分でも分かるほどボロボロな状態・・・。

なにわともあれ、2時間終了しクタクタになりながら、試験会場を後にしました。。。
手ごたえはまるでありません・・・。

試験の翌日

日本貸金業協会のHPには試験日当日に試験問題が掲載されます。
が、正答発表は合格公表と同時の来年1月。

ここで、自己採点に役立つのが資格の学校関係。
私は、何かと信頼している、資格の学校TACで自己採点を実施しました。 
※貸金業務取扱主任者試験は難しいのか、各学校の模範解答が異なったり、途中で正解を変更することがあります。

自己採点結果は、な・なんと29点。。。
確実に合格、不合格とも分からない点数で、来年の1月まで生殺し状態決定です・・・。

合格発表

ついに合格発表の日がやってきました。

  結果は合格!!!
 なんとギリギリの29点が合格基準点でした。
 合格率は25.8%

 4人に1人程度しか30点を取れない難試験ですね。

 
 そして、「主任者登録の手引き」なるものが送られてきて
 主任者登録手続きを実施。

 無事3月に貸金業務主任者登録が完了しました!
 ※合格後10カ月以内に申請したので、登録講習は不要。

 次の更新は3年後です。
 

いやいや、貸金業務取扱主任者試験ほんとに難しい試験でした。
もう一回受けて合格して、って言われたら自信ないなぁ・・・。でも、独学でも大丈夫ですよ!

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